小学生のダンスレッスンで、こんなことがありました。
「もっと大きく踊って!」と何度言っても、子どもたちはどこか控えめで、
手足も小さく、動きが固いまま。
そこで、ふと思いついて言ってみたんです。
「じゃあ、ふざけて踊って良いよ!👍」
するとどうでしょう。
さっきまで控えめだった子どもたちが、
途端に大きく、はっきり、楽しそうに身体を動かし始めたんです。
思わずこちらが笑ってしまうほどの変化でした。
「ふざけて良い」は魔法の言葉
実はこれ、心理学的にもとても理にかなっていたようです。
子どもたちは「上手に」「間違えないように」と思うほど、
無意識にブレーキをかけてしまいます。
いわば「失敗しないように」踊っている状態です。
でも、「ふざけていいよ」という言葉には、
「失敗しても大丈夫」「自由にやっていい」という許可の力があります。
その瞬間、子どもたちの身体が解放され、思いきり動くスイッチが入るんですね。
同調心理も働いている
さらに、子どもたちは周りの反応をよく見ています。
誰かが思いきり動き出すと、「自分もやっていいんだ」と感じ、
同じように大きく動くようになります。
これは心理学でいう同調行動(mirror effect)。
安心できる空気の中では、自然と全員の表現が豊かになるんです。
レッスンで活かせるヒント
もし「もっと大きく動いて!」がなかなか伝わらない時は、
こんなアプローチを試してみてください。
「1分だけ、思いきりふざけていい時間」をつくる
「一番変な動きをした人が勝ち!」など、笑いの要素を入れる
ふざけた直後に「その感じのまま、今度はかっこよく!」とつなげる
一度「解放された体」を経験すると、
子どもたちはその感覚を覚え、本番でも自然と大きく踊れるようになります。
おわりに
子どもたちにとって「ふざけること」は、
単なるお遊びではなく「表現を解放する準備運動」。
先生や大人がその“自由”を少しだけ許した瞬間、
本当のダンスが始まるのかもしれません。

